友達から直近の数検1級?の問題を出題されました。先に言っておきますが、俺は解けなかったし自力では一生解けなかったかも知れない類いの問題です:
を全ての係数が非負の整数係数多項式とする。整数を自由に選び、の値を見る事で、を決定出来る事を示せ。但し、はの値を見てから選んで良い。
(解説)
とします。例えばとする事で、以下の様に特定出来ます。つまり、全ての係数が1以上であるという仮定からであり、従っては、右辺が左辺の進法表記になっている事が判ります(この「進法表記である」ってとこにが効いている。てかはよりでかけりゃ何でも良いとも判る)。なので、進法表記の一意性から、左辺の進法表記を計算する事で係数は全部判る。
俺は「(非負整数係数)多項式に(デカい)整数を代入すると進法表記に見える」というのが定石として頭に入っていなかったので、自力で解くにはここを運や頭の良さで突破する必要が在りました。なので、これは下手をすると一生解けない危険性も在った問題だと思います。大学入試の問題は基本的に既知の定石を組み合わせれば解けるものが殆どなので、(俺にとっては)それ等とは質的な難しさが全然違う問題でした。でも青文字の定石、思えばネーターの正規化定理(下記pdf参照)の証明で似た考えを使ってるんで、定石として頭に入れていなかっただけで、知ってはいたんですよね。勉強の詰めの甘さが出たと言うより有りません。と言うか、``多項式表示=テイラー展開''であり、整数論では整数と素数に対して``上の正則函数の点に於けるテイラー展開=の進法展開''なので、``多項式=進法展開''が連想出来ないってのは、一寸修行不足な気がしてきたわ。