予備校講師採用試験に2回落ちた九大チンカス研究員の入試数学語り。

毒舌、下ネタ注意。※年々自信を失い、それに伴って毒もマイルドになってきています。

 そういや最近、走るばっかでサーキット系のトレーニングしてねえな。今組んで明後日からやるわ。(※)明日は上半身の日。

 

ファーストサーキット:

必要な要素(全て息が上がった状態で行う。間にダッシュ2往復?):

1. 正確な足の移動(クアロー、シルクスライダー)

→床の目印への飛び移り(斜め跳び→立ち幅跳び)

2. 視界のコントロール(魚骨、ドラゴンキャッチ)

→縄跳びで良いかな?

3. ツインダイヤ型正確な足の移動

→普通に遠くの目印へジャンプ

4. 下半身高強度(タックル)

→ハイハイで良い気がする。ハイハイならここはこれをダッシュの代わりにして良い?

5. ジャンプ(ドラゴン跳び、反り壁)

→ジャンプして両手でバスケネットタッチ×2?足場意識。

 

(※)制限時間は120秒で収めたい。

2023年京大理系。

 流石に今年度の入試前にやっときました。つってもさっと全部解ける事を確認しただけで、真面目に記述の答案作ってないし、難易度判定も細かくはしてない。出題テーマはめっちゃ京大らしいと思う。受験数学しばいてドヤりたい系おじさんにとっても易しい難易度で、好き。

 

1(1):定積分計算(\sqrt{x}=:tの置換と\log込みの部分積分)。

 京大は定積分計算、絶対に出来なきゃ駄目ですよね。易。

1(2):多項式の割り算。

 割り算の定義を思い出しながらどんどんx^4+x^3+x^2+x+1で括ると、

x^{2019}(x^4+x^3+x^2+x+1)-x^{2018}(x^4+x^3+x^2+x+1)=x^{2023}-x^{2018}

よりx^{2023}-x^{2018}x^4+x^3+x^2+x+1で割り切れ、同様にx^{2018}-x^{2013}, x^{2013}-x^{2008}, ..., x^{13}-x^8, x^8-x^3が全部x^4+x^3+x^2+x+1で割り切れ、つまりこれ等の総和の 

x^{2023}-x^{2018}

+x^{2018}-x^{2013}

+x^{2013}-x^{2008}

+x^{13}-x^8

+x^8-x^3

=x^{2023}-x^3

x^4+x^3+x^2+x+1で割り切れます。どんどん消えるやつです。京大って多項式の割り算の定義を大切にする問題、多いですよね(15の5とか)。え、てか小問のくせに結構むずくね?もっと簡単な解き方在るのかな?(1の5乗根は反則だろうしてか簡単だけど連立は大変だし。)まあもう良いや。標準。

 

2:ベクトル(点の位置ベクトルを2通りで表して係数比較するやつ(垂線の足の計算とかで使う))。

 これも京大、好きだよね。ものとしては線型空間の基底の係数の決定なので、うちの線型代数の講義で使い易い気がする(初学者にも易しいし)。易。

 

3:確率(ダブりの処理でドモルガン)。

 チャート式の例題。まさか京大がそのまま出すとは。格好付けて言えば、包助原理の問題。本年度最易。

 

4:最大値最小値(微分、カタマリを置換)。

 最小値の方はめっちゃ相加乗だけど、まさかの相加乗ではない。等号成立を気にしない様な学生には、入ってきてほしくないんでしょうね。易。

 

5:3次元求積(「全体の形を考えるな。断面積だけ取り上げろ。」)。

 東大京大のお家芸です。最近の京大だと20の6, 18の6(難問), 16の4ですかね。アステロイド回ってます。x=t \ (0\leq t\leq 1)で切れば直ぐ出来ます(対称性よりt\geq0だけ考えれば良いのもこの手の問題のお約束)。x軸からの最大距離の計算は相加乗です。他大で出たら差が付く標準問題だけど、京大だとこれ取れないとやばい気がする(受かった子は大体取ったんじゃないかな)。易~標準。

(※)予備校が軒並み、難/やや難判定してるな。一応、複数方向に動いてるから東大で大取り張る系の問題の類題なのか。片方の動きを固定するっての、東大だと常識だけど、京大の過去問しかやってないとむずいのかも知れねえ。

 

6:\cosn倍角の公式(チェビシェフの多項式)、誘導(方針の利用)、nへの一般化(帰納法アルゴリズムの変更を意識(2段仮定))、ディオファントス方程式(積の形→素因数考察)、理詰めに考える(自力で``最高次の考察''を行う)。

 (1)は(2)へのヒントなのですが、もう1個、\cos2\theta\cos5\thetaを入れても良かったんじゃないかな(まあそれくらい自分でやれって事か)。

 (2)ですが、まあ無理っぽいから背理法なのは良いでしょう。(1)が誘導になっていて、先ず\cos n\theta\cos\thetaの整数係数のn次式になる事を数学的帰納法で示します(チェビシェフの多項式と言います)。なので\theta:=\frac{m}{n}\piとして、

(-1)^m=\cos m\pi=\cos n\theta=a_n\left(\frac{1}{p}\right)^n+a_{n-1}\left(\frac{1}{p}\right)^{n-1}+\cdots+a_0 \quad (a_i\in\mathbb{Z})

となります。両辺\times (-1)^mp^nしてb_n:=(-1)^ma_nとしてpの倍数を分離しましょう:

p^n=b_n+b_{n-1}p+\cdots+b_0p^n \Longleftrightarrow b_n=p(\cdots)

京大、この式処理もよくやる気がします(つっても00の4しか思い出せん)。しかし、ここで矛盾を見るには、最高次係数b_npの倍数でない事を言わないといけないので、チェビシェフの多項式の最高次の考察の必要性が生じます。ここで(1)の計算結果を見ると、最高次が2^{n-1}である事は見えると思います(有名らしいが、俺は知らなかった or 忘れてた)。これを組み込んだ帰納法を再度回せば、背理法も回ります。

 知ってるかどうかで凄く差が付く問題だとは思いますが、知らなくてもちゃんと数学出来る子なら何とか出来そうな気もします。でもやっぱ「努力した中間層」よりも「知ってるだけの奴」の方が得する問題なので、俺は嫌いです。やや難。

 

 易しいですが、これでも合格者平均は7割くらいだったんじゃないですかね。1~6(1)がちゃんと出来れば、十分差を付けられたと思います(京大生舐め過ぎ?)。東大もこれくらいの難易度にしてくれると嬉しいです。1問くらいチャレンジングな問題があるのは寧ろ楽しいですが、全部重いのはまじ勘弁です。

 浪人していた頃の自分の数学の答案を見たのだけど、「学生の文章」だと思って見たら、こいつ、まじで優秀だな(笑)。「自分がどこまで理解していて、どこからは理解していないのか」というのを、これでもかってくらいにしつこくアピールしてる。当時、数学の先生達と凄く仲が良かったのだけど、こりゃ好かれるわ。何なら相手してて少し怖かったんじゃないかと思う。思えば昔から、特に算数や数学で気になった事は、自分が納得するまで考える子だったので、きっとそれが効いたのだろうねえ。

 もっともっと努力して強くなりたい。でも、論文読むのも代数幾何勉強すんのも腕立ても持久ダッシュもつらくてやりたくない。努力が足りていない自分を責めずにはいられない。休みの日にゲームとかやってても「お前、それで良いのか?」ってなる。能力に比して多くを求め過ぎなのだと思う。でも、そういう性格なのだから仕方が無い。自分が強欲過ぎてしんどい。

 

追:正直、この間のSASUKEは、観てて相当に堪えました。俺と同じくらいの時期に練習始めた人達が、普通にセカンドとかサード行っとるし。努力も情熱も全然負けとる。先ず出る為の努力が足りていないし、仮に出れたところで、ファースト確実にクリアする自信も全く無い。このままじゃまじで後悔する。

 31歳にもなってこんな事を書くのはとても恥ずかしい事なのだとは思うのだけど、急増した他人との関わりに、戸惑い振り回された1年だったと思います。ただ、そういうものと向き合う事が意外と嫌ではなかったので、きっとこれからも大丈夫だと思います。

 来年は学生との関わりだけではなくて、自分の事(i.e., 研究とSASUKE)も確り頑張りたいと思います。*1

*1:学生と部活したり同期とトレーニングしたり走り込みはしていたので、身体能力自体は寧ろ上がっていると思うのだけど、SASUKEに出る為の対策や、SASUKEをちゃんと意識した動きの練習は全く出来なかった。

 「「好き」と「愛」の2つの単語は、表す範囲があまりに広過ぎるので、語彙を細分した方が良いのではないか」と思う今日この頃である。

 

追:何詰まんねえ事考えてんだ。てめえは強くなる事だけ考えとけ。

 数学科でやっていける人が数学科に行ってしまうと、工学部に行った場合よりも生涯年収が大幅に下がる事が多い気がするのだけど、現実は如何なのだろうか。

 勿論、これは「俺も工学部に行っていたらもっと高収入だった筈だ」という主張を含意しない。俺は恐らく企業で活躍する能力はあまり高くない。そうではなく、今、俺が語りたいのは「数学を楽しくやっていける人だったとしても、企業でも楽しくやっていけるのだとしたら、そういう人に純粋数学の楽しさを伝えてしまう事は、善くない行いなのではないか」という疑念である。

 しかしながら、この様な疑念を抱いているにも拘らず、学生さんに「εδ面白いですね!」とか言われてしまうと、俺は如何してももっともっと俺が知っている数学を伝えたくなってしまう。その子が(恐らく)数学以外でも十分活躍出来そうな学生であったとしても。自分の欲求を抑え切れない、駄目な教師なのだと思う。

 

追:しかしながら``俺が数学を教えるとその学生の人生に何か影響が在るのでは?''等と考えている事自体が、自分の影響力を過大評価した傲慢に過ぎない気がしなくもない。いや、この場合、主語は「俺の影響力」ではなく「数学という学問の影響力(魔力)」になるのだろうか?だとしたら、矢張りこの危惧は妥当なものである気がしなくもない?もう何も判らん!