予備校講師採用試験に2回落ちた九大チンカス院生の入試数学語り。

毒舌、下ネタ注意。※年々自信を失い、それに伴って毒もマイルドになってきています。

2017東大理系。

※本記事は、以前ヤフーブログ「予備校講師採用試験に2回落ちた九大チンカス院生の入試数学語り。」にて2017/2/26に掲載した同名の記事を、ヤフーブログサービス終了に伴い転載したものです。

 

難易度:易

昨年比:易化

 

1、倍角公式、多項式の除法、二次函数の形状考察、目標解答時間25。

テクニックAB

計算量B

発想力A

総合難易度AB

 gが思わせ振りな形ですが、問題には何ら関係ありません。未来の東大生ならこれは貰いでしょう。

 にしても、今年は三角函数と軌跡をよく見ます。

 

2、確率、目標解答時間25分。

テクニックAB

計算量B

発想力A

総合難易度AB

 東大らしからぬ、極々具体的な、数えるのが面倒なだけの確率です。それとも何か上手な数え方でも在るのでしょうか。僕は(1)の時点で(m,m)の場合を全数調査したので、(2)も自動的に終了しました。

 完全なる易問ですが、数え漏れ無く数値を合わせるのは大変そうです。

 

3、複素平面、軌跡、誘導(方針の利用)、目標解答時間25分。

テクニックB

計算量B

発想力AB

総合難易度B

 軌跡好きですねぇ。まぁどちらも言われた通りに立式して1/zについて整理するだけです。

 (1)は既に円と言ってくれているので、細かい議論は不要でしょう。

 (2)も(1)同様直線の軌跡ですし、再び円と予想出来ます。(1)で横着せず丁寧に円である事も議論したなら、全く同じ議論で出来ます。ただ今度は動く範囲が線分なので、そこだけ注意です。

 さて、直線の逆数の軌跡が円である事は有名事実ですので、まとめを載せておきます。この中のイメージ的な話を気に入られた方は、「射影幾何学」なんてのを調べてみると面白いかも知れないです。

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4、帰納法(2段仮定)、ユークリッドの互除法、目標解答時間15分。

テクニックAB

計算量A

発想力AB

総合難易度AB

 (1)(2)はいいでしょう。1/pだけちょっと調べるだけです。

 (3)は帰納法と書きましたが、漸化式からほぼ明らかですし、「帰納的に…」だけでも十分な気がします。

 (4)は紛う事無きユークリッドの互除法です。これだけまんまだと、ひょっとしたら互除法の証明を書け、と云う事なのかも知れません。

 ペル方程式の解辺りをヒントに作ったのでしょうが、ありがちな有理数部分と無理数の係数部分に分けて考えるやつよりもずっと簡単です。これも貰いでしょう。

 

5、接する(重解)、特称命題、対称性、お絵描き、目標解答時間25分。

テクニックB

計算量AB

発想力BC

総合難易度B

 (1)は曲線と直線の接する条件についてですが、曲線が放物線なので2次方程式の判別式でやるのが楽でしょう。但し、Dにはx=…の形に直した直線の式を代入する事、その際、文字で辺々割る事には一言断りを入れるべきでしょう。

 (2)は直線の特称命題、即ち存在証明です。幾つか手法は有るのですが、最も素朴で原始的なのは、所望のものを具体的に見つけてしまう事です。そこで若干発想寄りではありますが絵を描いてみると、対称性から傾き1/2のものがもう一本、そして、どんな場合でも2つの放物線に蓋をする様に接する傾き-1のものが存在する事が分かり、これで終りでいいと思います。

 幾何的フォローを入れるとあっと言う間に終る感じは、どちらかと言うと京大っぽいですね。

 

6、三次元回転体、目標解答時間35分。

テクニックBC

計算量BC

発想力BC

総合難易度BC

 ここ迄は随分と穏やかでしたが、大取はそこそこ重めの三次元回転体です。

 (1)はこれ自体は簡単ですが、(2)でのヒントになります。

 (2)は三次元の回転体です。ただ本問、回転体と言っても2方向に回ってとてもじゃないけど直接処理は出来ません。そこで(1)な訳ですが、つまり、同時に回すのではなく、1方向ずつ回せば良いのです。と言っても、そんな事は(1)が無かったとしても是非自力で出来る様になりたいですね。

 後は三角帽子をx=tで切って回すだけです。とは言っても、昨年の早稲田の記事では妙に正確に議論をしていますが、最大距離、最小距離を与える点はほぼ明らかですね。例えば、帽子の切り口の上端を頂点としてx軸も通る正方形なんか考え、三角形の成立条件と合わせれば直ぐに議論出来ます。積分計算自体はただの多項式なので直ぐ出来ます。

 類題は先程載せた2016早稲田理工5の他に、そこにも書いてある2013の東大理系6でしょうか。ともに円錐が絡む、所謂「円錐曲線」がテーマの問題です。

 勿論、易問ではありませんが、ありがちと言えばありがちです。こう云う問題を完答してこそ、真の東大受験生ってもんです。

 

 

 さて、易化傾向が続いていた近年の中でも特に易しく、正直6完続出なんじゃないかと思うのですが(何と俺もブログを始めて以来、初めて時間内に終りました!)、しかしやっぱり東大って、何か他の大学よりも重いんですよね。2は易問ですがそこでも書いた通り計算は大変ですし、5も場合によっては泥沼の恐れが在り、6は割と東大らしい難易度の問題です。ボーダーを超えるだけなら1,3,4完答、2半分の3完半とかで十分なのかも知れません。

 数学科志望、理Ⅲは満点以外有り得ませんね。