先に言っておきますが、6(2)は昨日の夜からずっと考えても出来ずに降参しました💩
難易度:5完標準~やや易6完超難
昨年比:5完やや易化6完超難化
1:微積分計算。目標解答時間20分。
テクニックAB
記述量B
発想力A
総合難易度AB
(1)は勿論、微分です。微分すると色々消えます。(2)の積分計算はfgg'を見越して部分積分ですかね。
2:漸化式(解かない、周期性);(1)mod計算(modすると周期性);(2)誘導「方針の利用」;(3)ユークリッドの互除法、誘導「結果の利用」。目標解答時間25分。
テクニックAB
記述量B
発想力BC
総合難易度B
(1)は良いでしょう。mod計算で生じる周期性に気付かせる為の誘導です。
(2)は(1)の「周期性」ってキーワードを念頭に置きながらとかを順にmod計算していくと「じゃね?」って気付けると思います。の単調性と合わせて、で必要十分です。こういう周期性の使い方は数論やっている人間とかなら慣れているので直ぐに気付くのですが、受験生が気付くには時間が掛かるかも?
(3)はまあ互除法ですが、8089で良いじゃん意地悪だな。てか最近、東大京大、互除法好きですね。
因みに本問のみたいな「」を満たす数列は「Divisibility sequence」っつわれていて(Divisibility sequence - Wikipedia)、他に有名なものに「楕円曲線」と呼ばれる重要な図形の特別な点を計算するのに使える「Elliptic divisivility sequence」というものが知られています(Elliptic divisibility sequence - Wikipedia)。但し、リンク先を見れば判るのですが、最初に導入した人が如何やってこんなものを思い付いたのか、(俺には)全く判らないのです。前に類似の研究をしようと一瞬、思った事が有るのですが、この「お気持ち」を解っていないせいで、何を如何定義すれば良いのか判らず、直ぐに頓挫してしまいましたね。青春の甘酸っぱい思い出です。このブログ、如何やらハイパーな方々もちょいちょい見てくださっていたりするみたいなので、そういう方は次に懇親会でお会いした時にでも、是非、教えてくださいm(__)m
3:ハイパー糞怠お絵描き算数。目標解答時間40分。
テクニックA
記述量CD
発想力A
総合難易度B
何回も何回も絵を描き直して只々計算するだけです。何の力を見たいのか、出題者の意図を計りかねます。奴隷的労働を黙々とこなす能力とかですかね?
4:(1)領域(集合の包含、全称命題の証明(パラメータの存在)に帰着、解↔交点の言換(「文字定数は分離せよ」));(2)通過領域、1/6公式っぽい計算、解と係数、ハイパー糞怠積分算数。目標解答時間40分。
テクニックC
記述量CD
発想力C
総合難易度C
(1)は任意のに対してこれを通る直線を考え、これがと3点で交わる様なパラメータの存在を示せば良いです。ここ迄聞けば「3点で交わる」を「解が3つ」とか言い換えるのはいけると思いますが、先の示すべき内容の設定とかが恐らく多くの受験生が出来ないんだろうと予想します。当時の俺が解けなかった12の九大3とかが近いですかね。
(2)は条件を満たす様にと交わる直線の通過領域と読み替えます。慣れていないと出来ないと思います。俺は先ず1点を通る直線を置いて、これが3点と交わる条件みたいなのを出そうとしていたのですが、初めから2点を置いて、これと3つ目の交点を求める方が良いですね。x座標がs+tとかになります。これは考える領域の面積計算をする時に「1/6公式っぽい計算をするんだろうなあ」と思って交点をとか置くと自然にやりたくなります。ですが問題はこの先の計算で、確かに1/6公式っぽい計算が出来はするのですが、それを差し引いても計算量があまりに怠いです。こういう「絶対に解ける事と、その計算が糞怠い事の両方が事前に判る問題」は、もうまじで本当に心の底からやりたくないです。
計算の怠さとかを差し引いても、示すべき内容の言い換えとか普通にむずいと思います。掌握2巻が大変役立ちそうな問題ですね。出来なかった受験生、多いんじゃないですかねえ(東大受験生を舐め過ぎ?)。
5:東大名物複数方向回転体。目標解答時間40分。
テクニックB
記述量C
発想力B
総合難易度BC
高校生向けとしては教育的な良い問題なんだろうけど、俺はもうこんなのやりたくないです。
平面で切るのですが、当然「先ず切れ、そして回せ」ですね。但し、回る図形が「AB」「PQの中点」の2つあり、PQの方は先に回します。過去問でこういう現象を押さえていれば、この辺の処理を試行錯誤して気付くのは、未来の東大理系生なら出来ると思います。後は今言った事を丁寧にベクトルとパラメータで議論するだけです。口で言うのは簡単ですが、試験場で時間を気にしながら実行するのは大変だと思います。
因みに、俺は初め「中点」を見逃していてPQの通過領域を計算しようとして「こんなのまじでやりたくねえ!」ってなりました(計算途中で「中点」に気付いてやらずに済みました)。当然、中点じゃない方が難しい筈ですが、計算中に処理出来るのか判らないルートとかが出て来たので、そもそも(高校数学の範疇で)解ける問題なのか判りません。暇な人、誰か試して教えてください。俺はやりたくないです。
6:確率の超難問?目標解答時間1週間以内。
テクニック:俺には測定不能
記述量:俺には測定不能
発想力:D☆?
総合難易度:D☆?
はいごめんなさい。(2)は降参です。昨日の夜、2, 3時間考えて、今日も起きてから2時間は考えたのですが、もう無理です。論文を書かないといけないので諦めます。今から解答速報を見ます。
見ました。駿台がシンプルで綺麗ですね。流石、採用試験で俺を落としただけはある。はー「k回目の裏とk+1回目の裏の間の個数の方程式の非負整数解の個数に帰着」ですか。上手ですねえ。解の個数自体は「仕切りを何処にいれるか」みたいな標準的な場合の数の計算ですねえ。勿論、こういう流れは見通しの中に在りはしたのですが、兎に角、解答中の連立方程式を勃てる事が全く出来ませんでした。
いやこれはまじで中々思い付かんって。少なくとも解答の数え方は俺には「この状況の為の全く新しい数え方」に思えるのですが、こういうのを自力で思い付くのは、頭の良さの他に運とか体調とかにも依り得ると思います。例えば、数珠順列の数え方とか、1度聞けば再度使うのは難しくは無いですが、「何も知らない状態で1からあの数え方を思い付けるか?」と言われると、少なくとも制限時間付きとかだと中々しんどい訳で、本問の難しさも正に同様のものだと思います。まあこれを出来る事こそが本当の意味での数学力(の1つ)だとは思うのですが…
河合、代ゼミは``やや難''だそうです。``やや''ですか。厳しいですねえ。
「こういう問題を1週間とかうんうんうねりながら考えて、竟に自力で解く」みたいな経験を、数物系志望の学生とかには、是非、高校生の内からしてみて欲しいですねえ。そういう意味では、教育的なとても良い問題だと思います。試験問題という観点から見ても、解ければ周りと明確に差が付いたでしょうし、本当に数学が出来る学生にちゃんと点をあげられるという意味で、こういう問題が1問くらい混ざっている事は悪くない事なのかも知れません。残念ながら俺はその「本当に数学が出来る学生」には入っていなかった訳ですが…
ところで、解けない問題が有るって、学者的には良くないですけど、一方で指導者的には「これ出来たら俺より数学出来るぜ」って学生を焚きつける道具になるんで、便利っちゃあ便利なのかも知れません。まあでも俺は大々的に受験指導に関わる事は無いだろうから、うーんやっぱ意味無いかー💩
1は絶対に解ける筈です。2,3も東大の問題としては難しくないと思います(2は若干、理詰めに考える必要が在り、一方の3は計算が糞怠ですが)。4は難しいですかね。東大数学で点数取りたい人は、矢張り掌握がお勧めです。5は大変ですが東大なら必ず出るタイプの問題ですし回し方さえ突破出来れば後は只の作業なので、意外と解けた人が多かったんじゃないかと思います。5完迄なら去年より易しかったと思います。6はもう知らん。
4の最後の方でコメントしましたが、個人的には3,4,5みたいな「解き方とそれが怠い事が見て直ぐに判る問題」はもう本当にやりたくないです。京大とかはその辺が親切で、見通しさえ立てば答案の記述自体は少ない事が多いので、矢張り個人的には京大数学の方が好きですね。裏を返せば、その分、矢張り東大数学の方が試験としては難しいって事だと思います。
はいもう今年は終り!計算怠いし返り討ちにされるし、まじ大学入試なんか解いても陸な事が無え!京大九大だけやって、てめえは解けた上で偉そうに「受験生には難しかったでしょうねえw」とか書いてるくらいが丁度良いです。