予備校講師採用試験に2回落ちた九大チンカス研究員の入試数学語り。

毒舌、下ネタ注意。※年々自信を失い、それに伴って毒もマイルドになってきています。

 数学科以外でもやっていける人が数学科に行ってしまうと、工学部に行った場合よりも生涯年収が大幅に下がる事が多い気がするのだけど、現実は如何なのだろうか。

 勿論、これは「俺も工学部に行っていたらもっと高収入だった筈だ」という主張を含意しない。俺は恐らく企業で活躍する能力はあまり高くない。そうではなく、今、俺が語りたいのは「数学を楽しくやっていける人だったとしても、企業でも楽しくやっていけるのだとしたら、そういう人に純粋数学の楽しさを伝えてしまう事は、善くない行いなのではないか」という疑念である。

 しかしながら、この様な疑念を抱いているにも拘らず、学生さんに「εδ面白いですね!」とか言われてしまうと、俺は如何してももっともっと俺が知っている数学を伝えたくなってしまう。その子が(恐らく)数学以外でも十分活躍出来そうな学生であったとしても。自分の欲求を抑え切れない、駄目な教師なのだと思う。

 

追:しかしながら``俺が数学を教えるとその学生の人生に何か影響が在るのでは?''等と考えている事自体が、自分の影響力を過大評価した傲慢に過ぎない気がしなくもない。いや、この場合、主語は「俺の影響力」ではなく「数学という学問の影響力(魔力)」になるのだろうか?だとしたら、矢張りこの危惧は妥当なものである気がしなくもない?もう何も判らん!

「能力が低い」と思われる事が恐かった。

 これ書いた日からもう2年以上が経つんですね。数学を続ける後押しをしてくれた両親や友人、博論や就活でお世話になった先輩方には、もうどう感謝すれば良いのか判らんっすわまじで。

 毎日が本当に楽しくて楽しくてありがたい限りなのですが、同時に、やはり分不相応な仕事をさせてもらっていると実感する事が多いです。不意に学生から少し重ための話をされた時なんか、何を言ってあげれば良いのか全く判らない。自分の人間としての浅さを実感させられます。色々な事が本当に難しい。*1

 一寸ずつ頑張っていくしかないのでしょうねえ。明日(厳密には今日)は1限なので、そろそろ寝ます。

 

追:てか俺は何でこんな``良い先生の振り''にご執心なのでしょうか。上の文章だって「数学を続ける」という文脈でスタートした筈なのに、直ぐに教員としての話にすり替わってしまっています。俺は数学者になった筈なので、最も悩むべき対象は、自分が抱える数学の問題であるべきです。何か急に社会的な立場が与えられてしまったせいで、浮かれてるのか混乱してるのか、自分の中で「考えるべきものの優先順位」がごちゃごちゃになっている気がしてなりません。でもやっぱり、少なくとも自分に友好的に絡みに来てくれる学生に対しては、良い先生になりたいとまではいかぬまでも、悪い先生にはなりたくないです。

*1:てかこうして、高が教師の発言が学生のその後の良し悪しに影響を及ぼす、と思っている事自体が、傲慢なのかも知れません。しかしながらその一方で、そう言って油断して出た軽率な発言が、学生に少なからず悪い影響を及ぼす危険性は十分に在り得る様な気もして、この辺の認識のバランス感覚も、未だ全然判っていない。

 着任以来、去年迄ニートだったとは思えないくらいによく頑張っているとは思う。*1しかしながら、やはり「パーマネントの高専教員」って、所詮は安全地帯なんですよね。

 学生は試験とか部活の大会とか、もう少し後には受験とか就職とか、そういう「ちゃんとした勝負事」に立ち向かっていく訳だけれど、一方で「そういう子達に偉そうな事言っている俺はどうなってんだ?」って話です。勿論、それは研究とかSASUKEなのだろうけど、「着任1年目で忙しいから~」ってのを言い訳に、どっちも全然本気になれてないんですよねえ。

 いや、(未だ終ってないけど)試験の採点してて、もう本当に本当に本当にあの子達は凄く頑張ってくれて、一方で「それに比べてお前はこの1年、ちゃんと勝負してきたか?」って感じで、一寸ブルーな気分になってしまっただけです。キラキラしている学生達に、ヘタレ陰キャの俺はどうしても圧倒されてしまう。

 ごめんなさい。大人しく採点の続きします。

*1:いや勿論、ニートは嘘なんだけど、でも去年迄の自分の惨状に対して「ニート」以外の表現をする事に大変な罪悪感を覚える。

 資産運用や投資や保険の話を耳にする機会が増えてきた。それ自体は別に構わないのだけど、そういうのを俺に強要しないでほしい。数学以外で自分の手元のお金を増やすつもりは無いし、そういうお金に俺は魅力を感じない。*1若しも俺が数学で食べていけなくなったら、その俺に生きる価値は無い。お金の事は数学で稼いだそれを節約する事以外はあまり考えたくはない。そんな詰まらない事を考えている暇が有ったら、数学したり学生の相手をしたりSASUKEのトレーニングをしたり、そういう自分が価値を感じる事に充てたい。

*1:これは厳密には強がりに過ぎないのだとは思うのだけれど、俺はこういう自分の下らないプライドを大切にする人生を送りたい。

 「(俺の本名) 数学」で検索すると、普通にこのブログ出てくるわ(しかも結構恥ずかしい記事)。今迄「このブログから俺を特定する事は出来ても、俺からこのブログに辿り着くのは難しい」と思い込んでいたので、ちょいちょい焦っている。*1

 まあでも、講義中にもちゃんと「俺は性格悪いよ~」って伝えてあるし、んで極端に他人を傷付ける様な事も書いてないから、*2大丈夫だとは思うのだけれどねえ。

 って事で、若し見付けちゃった学生さんいたら、俺ってこういう人間なんで、何かごめんなさいm(__)m

*1:不可能ではないと思っていたけど、そこ迄して俺に興味を持ってくれた学生には、まあ知られても良いかと思ってもいた。

*2:いや入試のレヴューは特に古い記事は毒吐きまくっているけど💩

    誠実な先生でありたい。俺はやっぱ如何しても根本的な人間性が劣っているので、特にやらかしてしまった時は、形式的にきっちりけじめを付けておかないと、どんどん素の劣悪な自分が出てしまう気がしてならないのです。

 自分語りです。

 数学に対して拘りが強い子に、時々「俺に似てる」みたいな事を言っちゃってる気がするのですが、これってともすれば相手に不快な思いをさせているのではないかと危惧します。高校の頃の俺が教師からこんな事を言われたら「この俺様がてめーごときに似てる訳ねーし、百歩譲って似てたとしても、てめーが俺に似てんだよ」とか思った気がします。

 この「傲慢が服を着て歩いている」かの様なかつての自分の事が、俺は本当に本当に大好きです。最近、何か妙に性格が丸くなってしまって、自分でも詰まらない人間になっている気がしてならないのです。毎日が楽しくて生活が満たされてしまっているせいで、今の俺は腑抜けになっている。もう少しストレスフルな環境にいた方が、俺は面白い人間になる気がします(つっても博士課程みたいなのはもうまじ勘弁だけど)。

 

 てか最近、何か同じ様なブログを3回くらい書いてんな💩