予備校講師採用試験に2回落ちた九大チンカス院生の入試数学語り。

毒舌、下ネタ注意。※年々自信を失い、それに伴って毒もマイルドになってきています。

2019名大理系。

※本記事は、以前ヤフーブログ「予備校講師採用試験に2回落ちた九大チンカス院生の入試数学語り。」にて2019/2/27に掲載した同名の記事を、ヤフーブログサービス終了に伴い転載したものです。

 

難易度:やや易

昨年比:同程度~微難化

 

1、積分総合(積分漸化式、三次元求積(未知角設定))、誘導「結果の利用」、目標解答時間30分。

テクニックB

記述量C

発想力AB

総合難易度B

 よくもまあ積分だけでここ迄綺麗に1問に纏めたもんです。

 (1)は良いでしょう。部分分数分解のヒントは不要な気もしますが、まあこう云う知っているか如何かだけの式変形は知らないでも良いって、名大の先生が言ってくれているんでしょう。

 (2)もお約束の積分漸化式です。当然、2乗を分離しtanの微分と見る、ですね。

 (3)は初め「独立小問か?」と思いましたが、ちゃんと(1)(2)の結果が使えます。切る軸は指定してくれていますが、誘導を使う為にも自分で角度θは設定しないといけません。計算が大分膨れますが、まあでも取れるでしょう。何年かは忘れましたが、東大に類題が在りました。

 

2、空間ベクトル、始点の変更、内積計算(直交⇔内積0、鈍角⇔内積負)、誘導「結果の利用」、座標設定、対称性、三角比(余弦定理、三平方)、目標解答時間25分。

テクニックB

記述量B

発想力B

総合難易度B

 (1)そのままだと如何仕様も無いので、取り敢えず始点をAに統一しようとすれば自然に解けます。P上のベクトルは常にBB’やCC’と直交する事に注意です。

 (2)は鈍角の証明なのでまあ内積負でしょう。この方針が出た時点で(1)が誘導だと気付けます。

 (3)の初手だけ少し嫌で、取り敢えず座標設定ですが、対称性からAを原点、C’:(√21,0)、B’:(4cosθ,4sinθ)とでもしておきます。余弦定理からcosθが出て、三平方からsinθも出ます。更にB、Cのz座標を各々b, cとでもして内積やら二等辺やら考慮すれば後は勝手に解けます。自分は初め、「二等辺」を見逃していて「決定されねーじゃん!」ってなりました。つまり、(2)迄なら二等辺の条件は不要です。

 (1)(2)は取らないといけないですね。

 

3、小数部分、しらみ潰し、目標解答時間25分。

テクニックAB

記述量B

発想力BC

総合難易度B

 小数部分に関する問題です。√n-[√n]とかを考えるのがセオリーだと思いますが、そんなお洒落をしている間にさっさとしらみ潰した方が良いと俺は判断しました。

 まあ少し弄れば、平方数の直ぐ後程条件を満たし易く、そこから離れる程条件をみたし難くなるのは直ぐ判ると思います(nが大きくなれば小数第2位以降も0になりそうで怖いけど)。一例を挙げると、25の直後の26は

 (5.01)^2≦26<5.1^2

で条件を満たし、実はこれが(1)の答です。直後の27は駄目で、よってそれ以降、6^2=36迄駄目です。まあこんな計算を高々10回するだけですよ。

 セオリー通りガウス記号を使うなら、類題は16東大5ですかね。名大の離散変数系統の問題は東大と近いです。取りたいですが、前2つよりやや発想寄りできついかも?

 

4、独自設定(置換群)、不等式の証明(和分出来ないΣ達、特別な不等式の利用(前問で示した不等式))、確率(該当パターン全調査、場合の数/場合の数)、目標解答時間25分。

テクニックB

記述量B

発想力BC

総合難易度B

 これは大学で習う置換群ってのが題材ですね。ここでの置換ってのはn個の文字を入れ替える事を表しています。群とは非常に粗く言えば、例えば複素数とその足し算みたいに、2つの要素から新しい要素を作るルールを備えた集合の事です。今回のn個の自然数の並び替えも、並び替えた後再び並び替えれば、結果的に新しい並び替えになっているので、これを2つの並べ替えから新しい並べ替えを作るルールだと定めれば、これで群になります。数字の並び替えをあみだくじに対応させれば「2つのあみだくじをくっつければ新しいあみだくじができる」と表現すれば、或いは解り易いかも知れません。

 (1)(2)は良いでしょう。まあ置換群に触れた経験が有れば処理は速くなるでしょうが、そんなの無くても十分簡単です。

 (3)の不等式の証明ですが、毛色が変わってグラフの面積比較、所謂「和分出来ないΣ」です。流れが大きく変わりますが、でもちゃんと不等式の解法選択をすれば何て事は無い。

 (4)だけ一寸面白くて、引き続き不等式の証明ですが、今度は(3)の結果を利用します。長さ(n+1)/2以上のサイクルなんぞ1つしか持てないってのさえ気付けば、後は確率を計算し足し合わせるだけです。只まあこれに気付くのが少し発想寄りでしょうか。理詰めに考えていれば自然に出てくる事ではありますが。

 (1)(2)(3)は絶対確保。(4)は解答を付けておきます。

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 最初にも書いた通り、易し目の路線が踏襲されていると思います。1,2(1)(2),4(1)~(3)で半分強位が最低ラインでしょうか。2(3),3,4(3)は少し頭を使いそうですが、ここからもう1問分位は取れれば十分だと思います。合格者平均は7割弱位でしょうか。